神田レッスンの日。
最近、体のことを考えてコンビニ弁当ではなく、ちゃんと火を通した定食にありつくことを、人生の目標にしている私。(なんのこっちゃ)
その日のお昼休みも、都会のOLさんみたいに、外の小洒落たお店に向かいました。
私が最近、愛用しているランチの店は ”日高屋” という、高級定食店です。
カウンター席に座った私の横には、母子の三人様。
お母さんと小学生の女の子二人です。
で、私の隣に座っている、小4くらいのお姉ちゃんとおぼしき女の子は、チャーハンデカ盛りを食ってました。
女の子の体は、普通に細っこいです。
この体積のどこに、この大量のチャーハンが入るのだろうか?
私は不思議で不思議で、仕方ありませんでした。
私は、目の前に出されたバクダン炒め定食を、楚々と食べながらも、ちらちらその子の食べ具合を観察していました。
しばらくすると、その子は味変を希望したのか、隣のカーチャンの中華飯に匙を伸ばし、
(ちょっと食べていい?)
と味見。
(いいよ)
と、同じ量と思しき中華飯に、すっかり辟易していた隣のカーチャンは、すっかり匙が途絶えてしまっています。
野獣は(小4の子)2匙、3匙と、カーチャンの中華飯を味見しながら、しきりにウンウンと頷いています。
旨いらしい。
チャーハンの量も大人盛りなのに、全然平気でパクパク食べてます。
流石にしばらくすると、お腹いっぱいになったのか、匙の動きが止まりましたが、
(そりゃ、そうだろう、そうだろう)
と安心していたら、一刻後にまた再開。
チャーハン、一気に全部食っちまいました。
子どもの胃袋はデカいんだなあ、と感心しましたなあ。
でもそこで私はふと、子供のころ見た、親子連れを思い出していました。
おめかしして、お母ちゃんに連れられてウキウキスキップしながら歩いていた、女の子二人の親子連れ。
地元の小さな交差点ですれ違っただけの、50年前の光景。
あの日もあの二人は、お母ちゃんに豪華なランチをご馳走になったんだろうなあ。
あの子達、きっと、うっすらとでも、お母さんとの楽しい思い出になっているだろうな。
チャーハンを完食した少女。
大人になってきっと、今日のお母さんとのお出掛けは、キラキラした日曜日の昼下がりの思い出になっている気がしました。