2006-04-01

お相撲事情

 お相撲といえば、最近は外国人力士の頑張りが、よく話題になってますが、なんかいろんな体格の力士がいるので、相撲の取り方が違ってて面白いです。

 

 今話題の若手力士、琴欧州はやはり、ヨーロッパの肉食文化で鍛えた、腕っぷしの強さがすごく、上手を取ったらメチャ強いですね。

で負けると、子供みたいに

『ナニモ、話シタクナイヨ』

とすねるのがおもろいです。

 

 安馬はお相撲さんの中では、ひょろひょろのやせっぽちですが、バネのようなしなりで、かなり粘る相撲を見せてくれます。

こういうがんばり相撲は好きかな。

 

 今横綱の、朝青龍はかなりスゴイです。

体格も並なのに、気合いの入り方が他を圧倒してるというか。

まさに、グオーッと音が鳴るような相撲ですね。負けん気が半端ではない!

ま、勝って当たり前と思われるところが横綱の宿命ですから、それだけの気力がないと務まらないと言うことですか。

 

 で、わたしのイチオシ力士は、なんといっても日本人の高見盛です。

永谷園ふりかけのコマーシャルで、御存じの方も多いと思います、

あの情けない、ヨワっちい顔をしたお相撲さんです。

 

 何が面白いかというと、まず時間前の気合いの入れ方。

これは力士によっていろんな人がいます。

 

 大抵、塩をトリャーッと高く舞い上げたり、ウリャッと土俵に叩き付けたり、あるいは朝青龍なんかは、まわしをバシンとたたいて、その右手を颯爽と後ろに跳ね上げ(この時必ずカメラ目線!花道の奥の弟子に、これから行くぞ!と言ってるそうです)塩をブワーッ!

 

 まあ誰も彼もなんかしら、決めポーズがあるんですが、高見盛のは違う。

 

 どうも彼は、毎回毎回とってもとっても緊張するらしく、やたらバシンバシン体中を叩きまくって、最後に両コブシを、同時にフンッフンッて握りおろして、しかもその間中、ずっとあのヘンな顔。

もう館内は、大フィーバー!

 

 だから相手力士がとっても、迷惑そうにしてます。

勝っても負けても、ぜ~んぶ拍手は高見盛宛ですから。

 

 で、高見盛の面白いのは、相撲歴長いくせに、微妙に勝った時に、

「え、オレ勝ったの?」

てびっくりした顔をするんですな。

 

 溢れる自信が、まるで感じられないんです。

で、負けた時はどうかというと、もうほんとに今にも泣きそうな顔をするんです。

 

 しかも、ちゃんと肩を落としてガックシーて。

ほんとガックシーて音がするみたいに、肩を落としてうなだれて、花道を歩いて行くのです。

もうマンガみたいな絵。

だから、相手力士がホント嫌そうにしてますね。

 

 先々場所だったか、稀勢ノ里が対戦相手の時、人気者高見盛相手に、

「オレ、コイツとやるのやだよ。まるで勝ったら悪者じゃん。」

て吹き出しが、画面にみえるようでした。

 

 で、結局やっぱり、稀勢ノ里が勝っちゃったんですが、やはり自分の勝ち名乗りの時より、トボトボと、花道を帰る高見盛への拍手が、館内超圧倒的だったので、

「いいよ、いいよオレは。べつに。そんなんじゃないし。」

て、勝ったくせにすねた顔してました。

 

 いやあ、お相撲っていろんな人間ドラマがあるんですなあ。

そう、実現するか分からないですが、いつか高見盛が朝青龍を倒して、

「え、いまのどうなったの?オレ負けたんだよね?勝っちゃったの?」

て顔が見たいもんです。

がんばれ、高見盛!!

 

PS そういえば琴光喜というお相撲さんは、南海キャンディーズの山ちゃんに似てると思いますが、どうでしょうかね。オカッパのカツラと赤いメガネをつけたら、そっくりな気がします。