2022-11-15

お花畑

 田舎に帰ったら、なんとなくでもいいのでまず寄りたい、そんな場所があちこちにあります。

そんな場所の一つに、高校時代にふらふらと自転車で遠乗りした、西都原古墳群があります。

 

 でもこないだ帰省した時に、当時のようにふらふらと自動車で遠乗りをしたら、マジで遠かった。

好奇心だけが原動力だった当時。

若いって、すごいですなあ。

今じゃ、とても信じられない。無〜理〜。

そんな秋の古墳群は、今回はお花畑の古墳群でした。

 

 彼方に連なる山並み、広がる青空。

太古の人類がこの地に根ざして、毎日眺めていた、同じ風景。

数百万年間変わらない、この大地。

不思議ですね。

たった今おまえは数百万年前に時間を遡ったんだ、と言われても、あながち間違いではなく、見ている風景は同じです。

 

 と同時に、今日のこの一瞬は、壮大な時空の渦の中の一片に過ぎない、という厳然とした事実。

普段は感じない、人類の歴史時間のデカ過ぎる規模を、ここ西都原古墳群はいつも体現させてくれます。

 

 一概に数百万年と言っても、体感的に感じるのは難しい。(古墳資料館の案内より)

 

 確かにそうですね。

じゃあ人生80年と仮定しましょう。

自分がこれまで、ヒーコラ苦労して何とか生きてきた人生、これをご苦労さんにも20回ほど繰り返して、時間を遡ったら、聖徳太子が『まろは腹が減った、、』とか呟いています。

日本史の明確な記録はその辺りまで。

 

 その先に、目の前の古墳を作ったであろう人々がようやく現れだして、石器を作り、集落を作り始めました。

さらに、その人生80年を、2万5千回ほど繰り返し、さかのぼった先に、人類が誕生。

その間、この大地はずっとこのような風景であり続け、今、その大地の上に立っています。

そんなわけで、ここではいつも深いため息しか、出てこないものです。

 

 やっぱり来て良かった。

いつも、そう思えます。

ので、田舎に帰ったら、なんとなくでもいいのでまず寄りたい、そんな場所です。

 

 

 

 

 

 

 

古墳の主たちへの壮大なお供え⭐️