2022-06-01

かごめ

 今の子どもは、かごめの歌を知ってるんでしょうか?

と、言う以前に、かごめの歌での遊び方を、まず知ってるのだろうか?

 

 私は、かごめの歌と聞くと、古い日本家屋のお庭で、おかっぱ頭の小さい女の子たちが、目隠ししてしゃがんだ子の回りを、手を繋いでぐるぐる回る光景が、頭に浮かびます。

後ろの子を当てる遊びですが、かごめの歌の内容が、以前から私にはどうにも腑に落ちないのです。

 

 

かごめ、かごめ~🍀

 

 まず、早速の謎ことば。

囲め、かこめ、に語感は似てますが。

昔と今では、言い回し、発音が違うとはよく聞きますが、何となく、

 《囲む》

という動詞とは違う気が。

かといって名詞で、かごめ、という何かを指すのか、と言われても、それに該当する生き物とかは、日本にはいないですね。

とすると、これは当て字?

 

 いわゆる《籠女》

昔の日本は今の感覚が通用しないくらいに貧しかった国だったようです。

なので、籠の女とは何、というと、もしかしたら口減らしのために遊女屋に売られた幼い女の子。

 

 

 籠の中の鳥は、いついつ出やる~🍀

 

 足抜けは決して許されない過酷な環境で、彼女たちの平均寿命は一説には20歳台だったといいます。

年季が明け、自由になる前に、数多くの遊女が亡くなったことでしょう。

 

 

 夜明けの晩に~🍀

 

 これ、私にはかなりキツい語感なんです。

まったくもって、理屈が通らない単語(復語?)。

明け方のような、だが気づけば、その実、周囲はまだ夜の闇。

いつまでも明けない夜は正に、苦界に生きる遊女たちの心情。

これは、次の歌に続きます。

 

 

 鶴と亀がすべった~🍀

 

 古来より、おめでたいとされる、つるかめ。

それらが揃って、不気味にも転んでしまっている、、、

不吉な現象。

何か不幸な出来事が起こる予感。

足抜け(脱走)にでも失敗したか。

 

 

 うしろの正面、だあれ~🍀

 

 後ろなのか、前なのか。

山中で、哀れな遊女の背後に迫り来るもの。それは、人(追っ手)ではなく、もしや鬼?

 

 と、以上はあくまで仮説です。

が、曲全体を通して、反対語、不吉ことば、或いは謎ことばによって散りばめられた、かごめの歌。

 普通の感覚では伺い知り得ない、末期感。

いったい、誰によって、いつ頃作られて、どういった経緯で昔の日本に広まっていったのだろうか。

ただそこには、古代日本の影の部分を、せめて後世に伝えるべく、何かしらの意志があるような気がしてなりません。

 

 心の中に、この歌を歌うたび、子ども遊びの微笑ましさを感じると同時に、心の隅のDNAがなぜかざわつく気がするのは、私だけでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

子供歌に変じては、一番の供養かも⭐️