備忘録。しかもちょっと長いので、2回シリーズです。
お時間のない方はパスしてください。
3月のある日の出来事です。
その日の仕事は、バイク予定だったのですが、出がけに、
チェーンロックがタイヤに噛み込む、
シートカバーが引っかかる、挙句に
横の自転車がバイクにもたれてくる、
しまいには雨が降ってきました。
天気予報は晴れだったので、通り雨だと思い、出発したのですが、雨足はだんだんひどくなります。
ので、諦めて引き返し、車で行くことにしました。
今思うと、” 見えない何かの力 ” が働いていたのかな、と。
その夜は、快晴。
仕事を終え、もうすぐ家に到着というところで、対向車が、不自然な位置に止まっていました。
おや、と思い徐行してみたら、なんと、ツルが一羽、道にさまよい出ているではありませんか。
「逃げないんですよね。道に出て危なくて、、、」と、運転手の方。
自分もちょっと先に車を止め、ツルを誘導するために、脇の草むらに追いました。
が、動物のこと、逃げて、すぐ広い道路に出たがります。
ので、追っかけたら、びっくりして飛んで逃げるだろう、とちょっと小走りに追ってみました。
が、逃げはしましたが、なんとコロン、とすっ転んでしまいました。
「あー、足が前に出てない。ちょっと飛べないみたいですねー。」
ガーガーと鳴くツルを、両手で捕まえて、先の運転手さんを振り返ったら、いつの間にか、いません。
係が代わったようです。
でもこのままでは、絶対に車にはねられるので、近くのお寺の駐車場の門扉の中に入れたのですが、着地もままならず、ドタンと体から着地してしまいました。
フラフラと立ち上がりはしましたが、かなり弱っている様子で、相変わらず飛べないみたいです。
しかも思い出したのは、そこのお寺、境内にネコを飼っていたんですよねー。
あー、やっぱ、ここもダメだ、
と、仕方ないので、ちょっと、駐車場内にお邪魔して、再確保。
嘴が危険なので、前を向かせて持ち上げ、そのままの姿勢で、足だけで、門扉を乗り越えました。
体がふるふるし、若い頃みたいに軽くなかった。
結局、キャロル号の中に一旦保護し、携帯で警察に相談したところ、野生動物は預かれないとのこと。
横にツルを乗っけて、この子なんとかしてください、と電話するのって、なんかシュールでした。
で、頼るは自力。
どうしようか悩んだんですが、以前行き倒れの小鳥を、動物園に持ち込んだことがあったので、このとりさんには今夜のところは、民宿“キャロル”に寝泊まりしてもらい、明日午前中に、動物園に持ち込むことにしました。
でも、車の中なので、なんか落ち着かないようです。まあ、そうだわな。
ので、窓にサンシェードをかけて、車内を暗くしたら、急に落ち着いてお座りしたので、いらないタオルを敷き詰めて、とりあえず一晩は、安全な場所で休んでもらうことにしました。
食事もフロもないけどね。
で早速、帰って、”例の動物園” のサイトを調べたのですが、なんと驚愕の、
” 鳥インフルエンザ予防の観点から、園内の動物を守るため、鳥獣の受け入れを3月31日まで、中止します “
と、ありました。
今日が3月26日だから、あーあと6日か。
じゃあ、明日ペットショップでなんか餌になるのを買ってこなきゃ。
ベランダでしばらく預かるならケージがいるなあ、お散歩どうしよう、紐を羽に通すか、
と、いろいろ考えていたら、サイトの情報が、またなんと、目の前で更新になり、
” 鳥インフルエンザ予防の観点から、園内の動物を守るため、鳥獣の受け入れを当面の間、中止します 。”
に、変わりました。
なんじゃそりゃあ! by 松田優作
私よく、なんじゃこりゃあ!を叫びますが、今回のはマジ、コントみたい。
鳥を保護することなど、一生の中でまずないのに。
保護した途端に、この展開。
目の前で、待ってましたとばかりに、受け入れ中止延長!
誰かどっかから見てるのか?
鳥禁止センサーでもあるのか?
街頭カメラで、鳥拾い人監視システムとかあったりしてね。
もうにわかに、闘志の火が湧いてきました。
そうして、探す事1時間。
ようやく、
{神奈川県自然環境保全センター}
という、傷ついた野生動物を保護し、治療、回復の世話をし、最終的に野生に戻すことを目的とした、神奈川県のサイトを発見しました。
初めて知りました。
怪我をした動物の世話をし、また野生で生きられるよう、地道な活動を行なっているところがあったとは。
今の状態では、鳥インフル規制のかかっていない、この施設が、私(とりさんも)のたった一つの、一筋の希望の光です。
続く。。。
なんだか悠然としているとりさん