2007-10-01

スイッチ

 

 私が子供の時は、人見知りがすごくて、小学校にあがってから、しばらくしてからの事です。

 

 例の塚原団地のお隣さんとこに、母に連れられて行った時、ナゼか、この人見知りスイッチが入ってしまったのを覚えてます。

その時は、お隣さん宅でお昼をいただきながら、旧交を温めあう感じの訪問だったようですが、久しぶりのお隣さんに、なぜか人見知りしてしまい(なんでやろ?)、妙にすねてしまい

「ご飯いらない!」といったようです。

 

 あきれた母はなべを車に残したまま、姉と小一時間ほどそこに滞在し、そして忘れもしない帰り道。

車でなべがボソッと「おなかすいた。」と言ったら、その後40年間忘れる事のできない、大カミナリが落ちてきました。

まあそうですよね~、そうなりますよね~。

 

 

 そしてそれから時は経ち、子供がハキハキしてるのを見ると、思わず微笑んでしまう、今日この頃のお年頃。

こないだ甥っ子姪っ子が遊びに来た時、エレベーターで、偶然お隣のお姉さんが一緒になりました。

 

 すると、それまでさんざん

「じゅんいちは、全然ビリヤード強くないね(携帯ゲーム)。」

とか

「明日学校行きたくない~。」

とか、脈絡もなく言ってた甥っ子が、人見知りするかと思いきや、きちんと相手の目を見て、急に

「あどうも、初めまして。」

なんて言い出したから、(オリョ!!)とびっくりしました。

 

 なんだか面白いから、横で黙ってたら、お姉さんが

「田舎に、一緒に帰ってたの?」

「はい、そうデス。」

「今何年生?」

「6年になります。」

「田舎は楽しかった?」

「はい。楽しかったです。」

と、なんかー、やたらハキハキしてました。

 

 普段は、ウケ狙いでしょーもないことばっかし言ってるから(コイツ大丈夫かね?)、なんて思っていたのですが、そういうスイッチも持っていたようです。

なんだか玄関に着くまでに、すっかり仲良しになって、二人で世間話に花を咲かせながら歩いていました。面白い。

 

 例の40年前も、甥っ子の姉ママさんは、人見知りなぞせず

「こんにちわ~。」

と、お隣さん宅でおいしくご飯を食べていましたから、やっぱ親がハキハキだと、子もハキハキなんでしょうか。

 

 

 そういやこないだ、車を運転してたら、前が止まったので何かなと思ったら、ちょっととっちゃんくさい小学生が、手を上げて、道を横断してました。

 

 で、その子の大したところは、一台目にちゃんとお辞儀をし、そのあとのナベ号もちゃんと待っていて、なべと視線がバシッと合うと、どうやら

「ありがとうございました。」

らしき事を言いながら、キチンとお辞儀をしてくれてました。

 

 なんだか心が洗われましたなあ。

そういや甥っ子も、なんだかとっちゃんくさい雰囲気があるので、そういう子は人に好かれて、素直なのかもしれませんね。