2015-05-15

ラジオを聴きながら

 昭和風散策日記。

 

 居酒屋を出、裕次郎の歌声が流れる駅前の通りをぶらぶらと歩きながら、ちょっと静かな路地にさしかかると、今だにモルタル作りのアパートが健在だったりします。

このアパートはさっき居酒屋に入る前は、まだ電気が付いていたなあ。

灯が消えると、すっかり廃墟のように見える建物を眺めながら、春の夜を楽しんでいます。

 

 車に着いて、すっかりメッキの剥げたイグニッションにキーを差し込むと、古い4発エンジンが唸りを上げて目を覚ましました。

車載のオーディオはノーマル、クロム切り替えのカセット式。

古すぎて、壊れてないかどうかも、まだ試していないほど。

なので、このクルマはもっぱらFM局が、昼も夜もいつも短い旅のお供です。

 

 田舎で聞いたFM番組 ” スクールオブロック ” が、こないだ神奈川でも聞けたので、この番組が初めて全国区だったのを知りました。

夜の田舎で、ドライブしながら聞いてた時は、FM電波から流れて来るラジオに、

『彼方に広がる、憧れの都会の夜空』

の感覚を、途切れ途切れの電波のすき間に楽しんでました。

 

 懐かしい、若かりし頃の感覚。

が、こちら神奈川で聞くと、同じ番組ながらその憧れ感がなく、不思議と身近な当たり前な感じに思われました。

居る場所が1200km違うだけで、感覚も違ってくるのかな。

 

 今夜のスクールオブロックは既に終わっていて、ジェットストリームを聴きながらの夜のドライブです。

マイルスデイビス、ジョン・ディー・マルチーノ、マイケル・マクドナルド、、、古い機器ゆえに感度の悪い、かすれた電波ながら、流れてくるジャズはどれも逸品です。

 

 今夜の選者は、なかなかセンスが良いなあ。

あーこのCD欲しいなあ、またこれでお小遣いが減るなあ、とブツブツ思いながら結局、途中で区切れず、番組が終わるまで、無駄にゆったり過ごした夜のドライブ。

 

 これからのシーズン突入で、忙しくなる嵐の前の静けさ。

心を豊かにしてくれた、短い昭和旅の、夜のひとときとなりました。