2009-03-15

人という字は

 最近手元からモノがよく落ちるようになってきました。

というか、手元が、おぼつかなくなってきたような気がします。

 

 よく携帯とかICレコーダーとか、自分が大事にしてるモノに限って、取り出した拍子になぜか、手元から勢いよく羽ばたくように、ポーンと飛んでいってしまうんですよ。

で、小刻みな傷がアチコチについちゃって、うーんとなる。

 

 こないだなんか、朝、床に落ちた水を拭こうとして、キッチンペーパーを手にした瞬間、ロールペーパー自体がまるで生き物のように、手から弾け飛び、そして放物線を描いて、その水たまりに着地しました。

 

この瞬間、

なぜこうくるかね、

一番ムカつく。

  字余り       じゅんいち

 

 また最近ですが、朝のお楽しみをセッティングしてたら、手が何故か、お味噌汁のお椀を、横殴りにビシャーン!、とヒット。

朝からもう、やる気マイナスまで落ちてしまいました。

味噌汁茶碗、、目の前に見えとるっちゅうねん! 

なして、手をそれめがけて振るかっちゅうねん!

 

 人生も40年を過ぎると、生き方自体も大雑把というか、だいぶアバウトになってくるんですかね。

脳がキチンと働いてくれないというか、サボってる感じはよくします。

 

 そういや、またこないだですが、宝くじ売り場の前で、風に吹かれた瞬間、ナゼかお釣りの300円を勢いよく公道に撒き散らしてしまい、しかも一つとして、転がった先を、目でモニターできませんでした。

 

 唖然と茫然が重なって、人生終わりたくなりました。

ただその時、周りの数人の歩行者の方々が、1人一枚ずつアチコチにバラまいた300円を、それぞれ無言で拾って、廃人の私に手渡してくれました。

 

 なんかそれだけのことですが、もう超感動しました。

東京の人って、優しい人多いですね、と弱った心が思いました。

 

 その宝くじは、30連敗中です。

ただ、宝くじ売り場のお姉さんが、わたしの姿を近くに見ると、スクラッチ一枚を、スッと用意してくれるようになったのが、とても嬉しく思います。

 

 何千人、何万人いる、宝くじバイヤーの中で、月曜日の3時の私を、覚えてくれてるんですね。

自分の中では、この2つのエピソードは、最近のようやく救われる話です。

 

 要するに、何が言いたいかというと、人というのは助け合って生きている、ということです。

どこかで支えあって、お互いを励ましあう。

そして、年をとって手元が狂う、ということです。

 

 お判りいただけましたでしょうか?