2013-09-01

友達

 皆さん、今年もめちゃくちゃ暑い夏になりましたが、お元気にしてますか。

聞いた話によると、金星だか木星だかは日中の気温が400度とからしいから、こんな猛暑でも地球に生まれて、心から良かったと思います。

 

 まあ暑い話からスタートになりましたが、9月に入るあたりから、秋の風がちらほら感じられるようになり、いよいよ夏も終わりに向かってる実感が湧くにつれ、ちょっと寂しくなりますね。

 

 こないだ(8月29日と記憶してます)、寝苦しい夜に、ウトウトながらも眠りについていた、午前3時くらいでしょうか。

突然、耳元で“ニャアー”という鳴き声がして、びっくりして目が覚めました!

 

 もちろん家では猫は飼っていないのですが、熟睡状態から一瞬で目が覚めるほどのリアルな鳴き声に、ハッ!と開いた目は真っ暗な天井を見上げ、覚醒したての意識は虚空をさまよいました。

ただ、その鳴き声の主はすぐに解りました。

 

 私のバイク置き場を縄張りにしていた猫で、いろいろと昔から親身になってくれていた、猫のうーちゃんの声でした。

 

 ちょっと前の話。

これまでもふらっと1、2ヶ月居ない時はありましたが、最近別の猫がシマをとりしきるようになり、いったいうーちゃんはどうしたのか気になっていました。

そして3ヶ月ほど前のある晩、隣の棟の主婦の方の後を追うように、よたよたと歩いてきた、変わり果てたうーちゃんに再会しました。

 

 ”虹ヶ丘の虎” と勝手に命名して、異名を馳せていた図太い面影はなく、すっかりやせ細り、その足下もおぼつかないうーちゃんは、それでも呼びかけると再会を喜んでくれているようで、ふらつきながらも喉をグルグル鳴らして、以前のようにまとわりついてきました。

 

 飼い主の方の話によると、口内炎を患ったうーちゃんは、すっかりものを食べれなくなってしまったとの事で、それでも漢方かなんかで症状が少し回復し、ようやく食べ物が通るようになり、ちょっと元気(これでも!)になったので、運動がてらお散歩に出たという事です。

 

 食べるという事は、すべての基本。

普通の猫ならこの口内炎に罹ると一命を落とすらしいのですが、さすがにうーちゃんはタフでした。

医者も見放したようですが、飼い主とうーちゃん自身の執念で、見事復活です。

 

 久しぶりのうーちゃんは、以前にも増して浮浪者のような風情(病気でメヤニ、ヨダレ関係が著しいのです)でしたが、嬉しくてなでなでを繰り返し繰り返しやってあげると、全身で喜んでくれているようでした。

 

 でも何が一番嬉しいって、うーちゃんがちゃんと私を覚えていてくれて、

「うーちゃん!」

と声をかけたら、弱っていたにもかかわらず

『ニャー!』

と、お返事してくれた事です。

 

 

 

 さっきの声はどうやらその鳴き声でした。

深夜、部屋の中で覚醒した意識には、もうその鳴き声は2度と聞こえてきませんでしたが、何かこう、わざわざ挨拶しに来たような、そんな柔らかい、一言話しかけるような印象の声色でした。

 

 今のところうーちゃんにはあれから会っていません。

もしかしたらさっきのは空耳で、うーちゃんは、さらに復活してまたエサをモリモリ食っているのかもしれません。

そんな気もします。

またあるいは、本当に来るべき時が来て、逝く前に仲良くした日々を懐かしんで、わざわざ挨拶しにきてくれたのかも知れません。

 

 思い返すと、とても威風堂々とした賢い猫で、反面仲良くなると親しき仲にも礼儀を忘れない、やんちゃで不器用なとても愛すべき健気ないいヤツでした。

バイクで帰着すると、どこからかいつもニャーとやってきて、

『あー、うーちゃん、こんばんは!ちょっと片付けるから待っててね。』

そういうと、必ず背後でおすわりしてじっと待ってます。

で、片付けが終わり、

『はい、おまたせ。こんばんは〜!』

と言うと、

『ニャー』

と、待ってましたとばかりにトコトコ寄ってきました。

そこから、しばしのナデナデタイム。。

 

 きっとまた秋口あたり、バイクをいじっていたら、いつものように背後から

『ニャー!』

と、声をかけてくれるんじゃないかな、とそんな気がしてしてならない、うーちゃんはそんな自由な猫でした。