2008-05-01

次のステップ

 先日、車屋さんにオイル交換にいった時、時間待ちでヒマだったので、サングラスコーナーで良さげなメガネを見つけました。

最近、フチありのセルロイドのメガネが流行ってるでしょ、あれです。

 

 東京に住んでるからには(神奈川だが)やっぱすこしは垢抜けないとね。

ということで、田舎者がメガネを2つも買ってしまいました。

 

 でも基本的に実用的なのが良いので、早速メガネ店で、度付きレンズを入れてもらう事にしました。

ところが、店員さんによると、こういった安いダテメガネはフレームが弱く、レンズを入れる際に割れてしまう事があるそうです。

 

 まあ、こういう持ち込み依頼は商売にならないので、基本的にお断りモードなんでしょう。

 

 でも、せっかくおしゃれに目覚めたので、せめて似たようなのが無いかと、店内を探してみたら、なんといいのがありました。

先のダテメガネに比べると、デザイン的にはいまひとつだが、それでもなかなか垢抜けて見えます。

 

 きっと春だし、頭の中がおかしなことになっていたのしょう。

ので、購入する事にし、最近見えづらいので、改めて度数を測る事にしたんですが、

「それじゃあ、今回から、遠近両用にします?」と言われました。

 

 ナニ! なんじゃとて! 遠近両用じゃと!

 

 と、あまりのショックで黙り込んでしまいました。

でも店員さんは、そんななべ心を知る由もなく、遠近両用の線でガンガン話しを進め、

「30代後半から老眼は入ってきますからね。」

と、さらりと、のたまいました。 

 

 ガボーン! (我忘音・我を忘れる音 by じゅんいち)

 

 ついに、言ってはいけないことをいうたなあ!! 老眼?! こんな若者を捕まえて失礼な!失礼な!失礼な! 

と、すっかり我を忘れてしまいましたが、ようやく言えたのは、

「いえ、今回は度数を少し変えるだけでいいです。。。」だけでした。

 

 その時ふと、店内の鏡に映り込んだ自分の姿が、なんか小さく見えたのが、とても印象的でした。

 

 そんな悲しい経緯の末、なんとか頑張って気を取り直し、一週間後には颯爽と、新メガネでなべは各地に登場しました。

たいていの人は、なんの反応も返してはくれませんでしたが、ごく一部の人は、

「メガネかえたんですね」と言ってくれました。

さらにその中の、礼儀をわきまえた感受性の方や、人間性の豊かな方は、ちゃんと、

「似合ってますね」とホメてくれました。

 

 でもエンキンという響きに苛まれた心は、どことなく寂しい笑顔を返すことしか、できませんでした。