毎度見慣れた風景、私達の周りにある日常の様々な形あるものが、突然予想もしない、昨日までのそれと打って変わって、異なるものとなる。
みなさま、ちょっと早いですが、寒中お見舞い申し上げます。
今回は、かなりびっくりしたコワいお話を、自戒の念という意味でお話しします。
新年という事で、その夜私は新年会があり、かなり酔った状態で深夜遅く帰宅しました。
酩酊気味だったので、そのまますぐ布団に入ったのですが、寝入って1,2時間もした頃でしょうか。
意識のない私の耳に、なにやらパキパキという、木の枝の折れるような音と、単発で何かを叫ぶ人の声、それも何か尋常でない、切羽詰まった感じの声が、長い時間をかけて入ってきました。
私の住むところは、よく深夜若い子たちが、周りの迷惑を考えずはしゃいだりしているので、(またか~あ)とうつらうつらしながらも思ったのですが、それにしては様子が変です。
若者の笑い声でもなく、それにやたらと勢いよく、窓をガラピシャと開閉する音とかも聞こえたので、フッと部屋の窓の方に目をやると、窓全面オレンジ色!
エッ?と思って起きて、外をみると、なんと隣の棟の一室から、オレンジの炎がすでに、その部屋全体を焼き付くし、静かな夜の団地は、ゆっくり着実に火に包まれようとしていました。
その時には、サイレンの音が聞こえていたので、延焼の用心の為に、その炎をずっと見ていたのですが(見る事しかできません)、その炎はそれから1,2分には、上階のベランダに上りはじめ、熱の圧力でそこのガラスをボン!と一気に破り、またたくまに今度は、その部屋をゆっくりと燃やしはじめました。
始めは、指先ほどの小さな火だったんでしょう。
けど今は、燃えるものを探して、上に横にのたくっている、恐ろしい火炎の生き物のようでした。
実際火事に直面すると、あの炎の圧力の前では、本当に何もできないし、炎の前にはあんなにも脆く、次々に焼けただれていくものなんですねー。
不謹慎ですが、やけに大きな焚き火を部屋全体でやっている感じでした。
それほど炎の燃える様はさりげなく、ただその異様に大きな焚き火が、人の家のベランダから盛大に発生し
、さらに大きな焚き火になろうとしている事に、恐ろしい違和感と現実感を憶えました。
消火後の様子からは、幸いけが人等はなかったかに思えました。
が、少しの油断が。。という火事でした。
皆さんも今年も、良き年になりますように、との思いで、今回のお話とさせていただきました。
火の用心!カチカチ!