2023-11-15

熱い男たち

 こないだ乗ったバスにて。

乗って最初、今回の運転手さんは、こう言ったら失礼ですが、なんか日々の業務に疲れ果て、飽き飽きしてるような感じの方でした。

 

 私は基本的にバスへの乗車時には、

『お願いしま~🍀す』

と声を掛けるのですが、この方はガン無視。

なんで、

(運転大丈夫かいな?)

と若干不安になったんですが、、、、

それは杞憂でした。

 

 運転手は装着マイクなんで、車内に声が響くのですが、私が着席するなり、

『はい、座った、、ヨシ!、 ヨシ!、 ヨシ!』

と指差し点検を始めました。

座った、というのは、もちろん私のことです。

 

 そこからの道中も、道のかなり先に横切る歩行者を見つけると、

『飛び出し、渡った、、、ヨシ!』

と、確認発言。

もち、オンマイク。

 

 新たなバス停で、たくさんお客が乗ったら、車内ミラーでお客の着席状況を観察し、

『座ってる、、ヨシ!、ヨシ!』

と、またもオンマイク発言。

 

 日々の業務に飽き飽きしてるどころか、彼のハートには揺るぎない信念を感じました。

【安全こそ全て!最優先! 挨拶とか接客とかどうでもよろし】

その熱い信念の彼の目には、我々お客は、立っているか座っているかのただの物体、駒にしか見えていない、ということが十分に伝わった短いバスの旅でした。

 

 これとは正反対に、丁寧な接客に織り込まれた、友達発言にも遭遇しました。

先日、お買い物で返品交換をお願いした時は、イキイキとした中年男性の店員さんに、

『じゃあいったん全チャラにしますんで!』

『これでお客様のお買い物は全チャラ完了しましたから、こちらがお控えです。』

と、笑顔でにこやかに、居酒屋発言を頂きました。

 

 ゼンチャラ、、、

私が知らないだけで、もしかしたら江戸時代からあった変則的形容詞なのかも知れませんが。

 

 言葉とは誠意、心意気が伝わればなんでも良いんだなぁ、と改めて感じたお話でした。