人にはいろいろと事情がありまして、接する人が、普段と少し違う時には、何か秘密があるのかもしれません。
こないだ、マイキャロル君がぶっ壊れたので、修理に出しました。
で、無事、修理から帰ってきたんですが、その時のお話。
私が感じるには、車の修理とは、工賃がなかなか高額であると思います。
その理由は、大概の修理は素人の出る幕ではなく、専門の知識を持ったエンジニアがやらないと、安全性を保てない。
その保険みたいなものです。
人を乗せて、ある一定期間、安全に稼働するには、やはりプロの手で、しっかりしたメンテをしてやらないと、危ないです。
なので、今回の修理は、高いけどディーラーの工場長の方に診てもらいました。
で、この方のテクは、実に百戦錬磨、走りの方も激しい走りをバンバンしているらしく、相当の車好きです。
で、今回修理に出したら、なんと5千円の値引きがありました。
個人経営の町工場と違って、大企業のディーラーは、キッチリ修理金額が、細部まで決まっています。
で、いつもは10万円代の修理でも、だいたい値引きは500円くらいなので、これにはびっくりしました。
いったいどうしたんだろう。
キャロルは走行距離がすごいから、それに敬意を表して? まさか。
あるいはわたしの人徳か? それはありえん!
だがラッキー。
それに、いつにも増して、工場長の愛想のいい事。
車の程度の良さとか、走り方の良さとか、やたらホメてくれるもんだから、すっかりいい気分にさせられました。
で、すっかり調子の戻ったキャロル君に乗って、ご機嫌で家に帰っていく途中、仕事先から携帯に、電話がかかってきました。
運転中の携帯は、ピックアップマイクが必要ですから、運転席横にぶら下げてある、イヤホンマイクを装着したんですが、どうもなんか変。
耳にイヤホンがうまくハマらない。
しかもパっと見、なんかこのイヤホン、部品が増えてる。 んんん???
と、よっく見ると、部品が増えてるのではなく、耳当ての部分がバキバキに割れて、紐に絡んで落ちていきます。
逆にしてぶら下げると、ひもを伝って破片たちが、するすると伝って重なり合い、元の形が再生されます。なんじゃこりゃ??
その時ようやく、5千円値引きの謎が解けました、明智君。
そう、これはきっと、作業のさなかに、バキッとやっちまったんでしょうな。
私はこのショップにお世話になる前は、別のディーラーだったんですが、そこでは半人前のエンジニアに、車を無茶苦茶にいじられ、愛車があまりにも可哀想だったので、広島の東洋工業本社に直談判。
こうした経緯で、こちらの店を紹介されました。
そんなめんどくさい客の持ち物なので、ヤバッと思ったのかどうか。
解決策として、5千円の値引き&おだて作戦だった訳です。
そうわかった時、わたしの脳裏に今日の工場長の、あのおだてながらも、どこか申し訳なさそうな笑顔が浮かんできました。
そっかー、これだったのかあ~。
私は、謎を解明した考古学者な気分になりました。
そう、値引きはともかく、あのオダテが今回の問題解決には、かなり効きましたね。
そっか~性格読まれてたかあ~。やられたよ。でも謎がとけた。
そう考えると、別に腹も立ちませんでしたし、それどころか楽しかったから、あのイヤホンは記念にとっておこっと。
どうやら、まだおだてが効いてるらしい。