2007-11-01

全部 真逆

 どうも皆さんコンチハ、秋ですねえ~。

だんだん涼しくなってきて、寝る時は、毛布が心地よい季節になってきましたが、みなさんイイ夢を見てますか?

 

 実は私、先日、青春感動!学園超大作な夢を、見てしまいました。

そのあまりにもな、自画自賛・主役は自分ワールド。

自分で、今こう読み返しても、気絶するくらいに、かなりゾゾ来ます。

 

 読まれる方は、気合を込めて、読んでください。

でも長いから、時間ない方、ほんとパスしてください。

 

 お断りですが、脳細胞の勝手なストーリー設定なので、絶対に、自分でわざとじゃないのです。

にしても、なんて男臭いハードボイルドな世界、、、最近、北方謙三とか読んだっけ?

もちろん、主役は、わたくしです。

 

 

 

 

 卒業式も間近に迫った晩冬の日、中学生の順一は、ふとしたことがキッカケで、その少女を知った。

夕暮れの体育館でのことだった。

西日の射す体育館で、一人その少女は泣いていた。

そこをひとり通りかかった順一は、少しとまどったが、思い切って声をかけてみた。

 

 「どうしたの?」

順一の声に、はっと見上げたその少女は、中学生にしてはまだ幼すぎる印象で、涙にくれた顔は、そのあどけなさを残していた。

 

 「ううん、なんでもないの。」

そう答えた少女の声は、意外にも明るいものだった。 

「そっか、ならいいんだけど、、、」

 順一は次の言葉に迷いながらも、少女の声の明るさに励まされるように話しかけた。

 

 「いや、ただちょっと気になってさ、、、こんなところで一人で泣いてるから。」

順一の問いかけに、少女はしばらく黙っていたが、急に先程とうって変わったように明るく答えた。

「ほんっと何でもないの。あたし泣き虫なんだ。よく泣くの。ただちょっと辛かった事を思い出しただけ、、」

そう答えた少女の顔からは、いつの間にか涙の痕が消えていた。

 

 「そっか、ならいいんだ。」

そう答えた順一に、少女はいたずらを見つかった子供のような笑顔で言った。

「順一さんて案外優しいんだ。」

「 ! 」

「渡辺さんでしょ、よく職員室で先生達とケンカしてる、、、」

 

 そう、順一は必ずしも、聞き分けのいい生徒では決してなかった。

というより、問題児といった方が正しいかもしれない。

 

 他校の不良グループとのイザコザには、順一はいつも顔を出していて、その度に停学処分になるのだが、いくら停学になってもその反動からか、あるいは意地なのか、順一の成績は全国5位以内を落とす事は、今まで一度もなかった。

そういう意味で順一は、校内の番長からも生活指導の先生からも一目置かれ、あるいは監視の対象でもあったから、いろんな意味で順一は目立つ存在ではあった。

 

 「君は誰なんだ?」思わす聞いた順一の言葉に、少女は眩しそうな目をしてみせた。

「あたしのこと、しらない?」

「・・・」

「そっか、たくさん新聞とかに書かれてたから、みんなあたしの事知ってると思ってた、、、」

「新聞?」

「そう、人身売買の少女の、、、」少女はそういって、硬くうつむいた。

 

 順一はふと、数年前の新聞記事のことを思い出した。

それは、ミャンマーの女子小学生が、タイの人身売買組織にさらわれ、日本の吉原で働かされている、といったショッキングな事件であった。

 

 事態を重く見たアメリカ FB I は救出作戦を敢行、吉原のキャバクラを急襲したアメリカ特殊部隊によって、少女らは救出されたが、その後日本の無神経なマスコミによって、

「吉原上がりの小学生、無事、宮崎大淀中学に入学が決まる!」

と新聞ネタにされ、世間の好奇の目にさらされた。

順一の入学式の時、随分マスコミが学校に殺到していたので、順一は、なんとなくその騒ぎを覚えていた。

 

 「そうか、あの時の小学生が君だったのか。」

少女は黙ってうつむいたまま動かなかった。

「それで、思い出して泣いてたのか。」

「・・・・」

「俺も親父が死んだ時は泣いた、母親と一緒に泣いた。今はその母親すらいない。一人ぼっちになって、それから泣き方を忘れた気がする。」

「・・・・」

「だから正直、今、君になんて言えばいいのかわからない。」

「・・・・」

「悪いな、力になれなくて。」

「・・・・」

立ち去ろうとする順一に、少女は言った。

 

「でも私、卒業するの。」

振り返った順一に、少女は先ほどの天衣無縫な笑顔に戻って、笑いかけていた。

 

 「中学を卒業できるんだよ、わたし。ずっと長い間もうなんにもできないって思っていたのに、でもやっと卒業できるんだよ。」

順一はその少女の瞳をじっと見つめた。

そこにはすでに悲しみの色はなく、キラキラと明るい希望の光が宿っていた。

 

 「そうか、そうだね。そうやって進んで行くのか。わかった。」

少女は順一をじっと見つめていた。

「君に忘れていたものを見つけてもらった気がする。ありがとう。」

順一はそう少女に言うと、少女は静かに笑ってうなずいた。

 

 

 そして卒業式の日、事件は起こった。

順一が少女に会うのは、あれ以来だった。

その日の式典は、とどこおりなく進んでゆき、順一は先に無事証書を受け取った。

そして自分の席に戻り、今度は少女が演壇にすすんで、証書を受け取る様子を見ていたが、証書を渡す横山ノック校長が何かを彼女に言っている。

少女は一瞬凍り付いた様子で、じっとそのままノック校長を見ていたが小さく、はい、とうなずき、演壇を降りてきた。

そして順一の前を通り過ぎる時、悲しそうな笑顔でつぶやいた。

「ダメだったみたい、、」

 

 順一は、血が逆流するのを覚えて、思わず立ち上がった。

「おい、なんのことだよ」

「こらっ、渡辺!式は終わっとらんぞっ!席につかんか!」

教師の叱責が飛んできたが、かまわず少女のところに向かった。

 

 「いったいどうしたんだよ!」

「ううん、いいの。わたしなんか、やっぱり。」

「何がいいんだよ!よかあねえよ。何言われたんだ?」

「・・・・」

「証書見せろよ!」

周囲がざわめき始め、教師が2.3人飛んできたが、順一はかまわず、少女からもぎ取るように証書を取り上げ広げてみた。

 

 そこには

【今回の大淀中卒業を見送らせていただきます。by PTA】の文字があった。

 

 順一はそれを見た瞬間、怒りで全身が総毛立つのをおぼえた。

そして自分の証書をわしづかむと、演壇に駆け上がり、横山ノック校長に叩き付けた。

 

 「なっ!」

「人間をナメやがって!ざけんじゃねえ!」

 

 式典は騒然となった。

席を立つ生徒たち、事態の収集にやっきになる先生、ざわめく父兄、何事もなかったように、なんとか対面を取り繕おうとするノック校長。

もう卒業式どころではなくなったが、順一は教師たちの制止を無視し、その足で会場を後にすると一人教室に戻った。

 

 もうなにもかも捨て去るつもりだった。

くだらない紙切れなどに振り回される人生などごめんだった。

ただあの少女の、卒業にかけた一途な思いを思うと、悲しみとやりきれなさが募った。

 

 だが、そのまま姿を消してしまう訳には、さすがにいかなかった。

一応ケジメをつけるべく、担任のボスに一言説明をしておく必要があったからだ。

そうこうしているうちに、クラスのみんなが帰ってきて、教室は今日の事件の事でもちきりになった。

 

 が、当の順一が、不機嫌そうな顔をしているので、そっとしてくれているらしく、わざわざ聞きにくる友達はいなかった。

ただ恋人の由美子(釈)だけが近寄ってきた。

 

 「ねえ、今日はいったいどうしたの。」

「ん、なんでもねえよ。」

「あの子と知り合いなの。」

「・・・」

「なーんにも答えてくれないんだ。」

順一は由美子をまっすぐ見ていった。

「ちゃんと話す。ちゃんと話すが、少し時間をくれ。」

 

 そこに担任のボス(石原裕次郎)が、入ってきた。

「オウ、渡辺。ちょっとこい。」

順一はボスのところに行き、向かい合った。

 

 「お前、俺になにか言っておくことはないか。」

「べつに、、」

「別にってことはないだろ。あれだけの事件を起こしたんだから。言い訳があるなら俺に言ってみろ!」

ボスが声を荒げた。

「言い訳なんざこれっぽっちもねえ よ!」

順一は、ボスとにらみ合った。

尊敬する担任だが、今日の事は一寸たりとも譲るつもりはなかった。

そのままにらみ合いが続き、教室中がしんとなった。 

 

 先に声を出したのは、ボスの方だった。

「お前はちっとも変わってねえな。一本気なのも、場合によりけりだぞ。」

そういったボスの声は和らいでいた。

「自分は変えようがありませんから。」

順一は、さすがに申し訳無くそう言った。

 

 「だがな、渡辺。人間ってやつぁ、助け合って生きている。仲間のクラスメートだけには、理由を言っておくべきじゃないかな。」

「・・・・」

「あとは俺が引き受ける。お前はお前なりにケジメをつけろ。」

「・・・わかりました。」

 順一はみんなの方に振り返ると言った。

「みんな、聞いてくれ!!」

 

 と、ここで、覚醒。

 

 

 何これ???             なんなんすか、この夢???

 

 

 

 いっやあ〜、じつに都合よく、自分ばっかり都合よく、チョーかっこ良すぎでないすか??!!?

両親をなくされた順一さんは、ケンカっ早くて、一本気。

停学処分の札付きのワルで、体制に食ってかかる問題児であるが、成績はいつも全国5番以内。

 

 

 それって、ただのモテない男の、ただのあり得ない ” 願望 ” じゃん。

 

 

 吉原にFBI特殊部隊が突入して、釈由美子が恋人で、横山ノックが校長で、石原裕次郎がボス(太陽にほえろ!そのまま)ってあたりは、夢でよくあるパターンではありますが、、、

 

 もう ❤️ 出・来・す・ぎ ❤️ です。

これ全部マジで、リハーサルなしの、一発勝負で見た夢です。

特に最後の、ボスとのやりとりが、なんかジンときて、、、ウルッときます。

 

 ここんとこ、ポリスに追われる夢とか、崖から落ちそうな夢とかばっかりだったからなあ〜。

どうもパッとしなかったから、いっやあ〜、一気に気分がスカッとしました。

あーなんとかして、この夢の続きが見たい~、目覚めるんじゃなかったあ~、そう思ってます。

 

 

 みなさん、呆れてます? よね。

分かります。

とても、よく解ります。

あまりにもアホくさくて。

 

 こいつ、大人のくせにどんだけ、自分大好きなんだ、と。

自分としても、こんな鼻につくやつとは、絶対に知り合いになんか、なりたくないです。

変な奴いてさ〜、と、話のネタにはいいですが。

 

 でも結局は、夢ですからねえ。

でも夢にしてはストーリー的に、筋の通ったハードボイルドでしょ。

 

 

今回のキャスト  

  主演  じゅんいち、、、、、、、、、、なべ

      じゅんいちの恋人、由美子、、、釈 由美子

      校長、、、、、、、、、、、、、横山 ノック

      担任、、、、、、、、、、、、、石原 裕次郎

      少女(なぜか日本人だった)、、不明

      教師たち、、、、、、、、、、、なべの高校時代の生活指導の面々

 

          映画  『青春の荒波』             

          製作  夢映像株式会社                完