あづいですね。。。皆さん熱中症だいじょぶですか?
あれって、急に頭がモアーってなるらしいですから、気をつけましょうね。
朝玄関を出ると、昨日一晩中らんちき騒ぎをしていた、セミの男女が廊下に寝ています。
そんなのばっかり廊下に転がってるので、きりがないのですが、まあひと夏だけのことなので、ゆっくり指にとまらせては行きつけの木(セミ人気No,1、よくとまっている)にとまらせて上げます。
中にはその搬送中に、急に目が覚めて
『アンタ誰?!ギャー!』
とばかりに、ブーンと飛んでいったりしますから、結構ドキドキものです。
まあそんな日々を過ごしていたある日、団地内をお散歩していたら、ヴンというかすかな音がして、ふと見てみたら、なんとセミがジーパンにとまっていました。
『親分!おひさしぶりです。セミの助でござんす!せんだってはアブナイところを助けていただきやして、へい、どうもありがとうございました。
おかげで、あれからおいしい木の蜜をたんまりいただいて、すっかりこのように元気になりやした。
いえ、ちらと親分のお姿を見かけましたもんで、ちとご挨拶をと思いまして。へい。
セミの身にもこう暑くっちゃやってられませんが、親分も体にはくれぐれもお気をつけなすってください。
それじゃ!』
と、ばかりにブーンと飛んでゆきました。
歩いてんのにとまりにくるかね~、と思ってふと逆を見たら、右の足にもなんとセミがとまってました。
『へい。ダンナ。あっしです。セミ次郎でがす。あっしもすっかりお世話になりっぱなしで。
何か恩返しが出来れば、とはつねづね思うところではござんすが、なにぶん悲しいかなセミの身分。
せめて夏の風物詩のアッシの鳴き声で、今年の夏も満喫しておくんなさい。だんな、ご恩は忘れませんぜ!』
と、こいつもブーンと飛んでゆきました。
みなさんは、歩いててセミにとまられたりしますか?
しませんよね。
フワフワ歩いてるから木にみえるのかなあ?
まあ気分的にはこないだ救急搬送したセミ達だと思いたいんですが。
でも実は、ラッキーなセミばかりじゃないんです。
今ナベ家には要介護度5のセミがいます。
脱皮したてのセミの成虫だったのですが、セミは土の中の期間が圧倒的に長いので、成虫の時点で年齢的にはもう後期高齢者レベルでしょう。
この子は、この不安定なお天気の中、脱皮には成功したものの激しい風雨の中、すでにそこで力尽き地面に転がっておりました。
乾燥も不十分で羽根もくしゃくしゃのまま伸びきっておらず、このままだとアリさんに群がられるだけなので自宅に引き取る事にしました。
とはいっても、もうこの状態では何も出来ないんですよね。
でもせっかく脱皮に成功したので、飛べないまでもご飯が少しでも食べれたらと思い、皿に黒砂糖をうすく水に溶かし、綿に湿らせてその上にセミを置きました。
結局3日ほどウチに滞在しました。
木の蜜を吸う管も折れ曲がった状態だったので、たぶん砂糖水は吸えなかったと思いますが、くしゃくしゃの羽根を僅かながら振るわせ、頑張って羽ばたく仕草をしていました。
そして徐々に体力が落ちてゆくのですが、少し休んでは僅かずつでも皿のなかで動き回り、しっかり生きてくれていました。
そして猛暑も和らぎ、程良い気温までお天気も落ちついてきたので、皿ごと外の光の中に出してあげると、やはりセミは太陽の光に反応しますね。
ジッとしていた体に生気が蘇り、また急に元気に動き出しました。
そしてそのまま最後は、仲間の大合唱を聴きながら、夕方には静かにその生を終えました。
よく頑張った!!
うーん、いつも考えさせられます。
生きる理由、そんなものはないんです。
生まれてきたから生きる。生き抜く。
ただそれだけの健気な生き様。
今年の夏は、まだまだあっついですよ!
しっかり水分補給をして頑張って乗り切りましょう!
ちなみに落ちているセミを指にとまらせたら、たまに彼らは指を木と勘違いして、口の導管を刺そうとするので、そういうのは、ちょっと詳しいその道のプロに任せましょうね。
セミプロ、なんちゃって。