昔、 ” トワイライトゾーン ” というショートストーリー仕立ての映画がありました。
その中での、時間の番人のお話。
ある朝、男が起きてみると、家の中を、青い服を来た作業員達が、家具という家具を、家から運び出しているじゃありませんか。
ビックリした男は、猛烈に抗議するんですが、青いのっぺらぼうの作業員達は、忙しい、邪魔するな!とばかりに男を押しのけて、無言で作業を続けます。
そうこうするうちに、人間の責任者らしき男が登場するんですが、何とその男曰く、
我らは実は時間の番人で、
お前達人間の過ごす時間を、コマ送りみたいに1/10000秒単位で、無から作り上げ、繋げているんだ、
という話です。
なので、例の青い作業員達が、1/10000秒づつ突貫工事で道を鋪装し、木々を植え、建物を建築し、1/10000秒前と寸分変わらない、街の風景を作り上げ、人間がその1/10000秒を通り過ぎたら、すぐさま撤収。
次のまだ真っ白な空間に、全く同じ風景を最初から作り上げるそうで、そのために人間に気付かれない、特別な時間の流れの中で、無数の青い作業員達が、作業しているそうです。
でも彼らも、たまにしくじって、モノを置き忘れたり、置く位置を間違えて、セッティングしたりするそうで。
実はこれがよくある、
さっきここに置いたはずなのに!
無い!
という現象になるそうです。
でも彼らはそうした時も、上手く立ち回って、人間の記憶を都合良く修正。
次の時間で、そのモノを、さりげなく別の場所に戻し、
ああ、そうだった!ここに置いたんだ!
みたいに思わせるみたいです。
こないだ、それをやられました。
置いたはずの工具が無い!絶対絶対、バイクの横に置いたハズ!
でもいくら探しても無いんです。
もうすぐに分かりましたね。
これは彼らの失敗です。
そのとき多分彼らは大慌てで、次のタイミングで別の場所に、それをセッティングしようとしてたと思います。
そして同時に、私の記憶を必死に改ざんしようとしてたと思います。
でも私には、それが判ってましたから、
『あーあ、君たち、失敗しよったなあ、僕はここに絶対置いたよ!
さあどうする!失敗だね!始末書!』
と、ぶつぶつ独り言を言いながら家に帰ったら、家の工具箱の中に、それはありました。
さてここで、問題です。
これはやはり、青い作業員達の、作業ミスでしょうか?
それとも、私の勘違いでしょうか?
私は絶対に、青い作業員たちの、失敗だと思います。
信じてもらえますか?