2024-02-15

音のちから

 我が愛車キャロル号で走るときは、ゆったりとお気に入りの音楽をかけて走ります。

そんな音楽がフィットした時のドライブは、車窓を流れる風景がドラマ仕立てのように感じます。

 

 道路工事のガードマンの笑顔に、爽やかな音楽がフィットすると、実は元レーサーで波乱万丈な人生を生き、今はさりげなく街の片隅で余生を送っている的な、奥深い人に勝手に見えてしまう。

               (レース時代の古傷を背に、今日も俊朗は、現場に立つ)。。。プロジェクトエーックス!

 

 日々の生活に疲れたような顔のスーパーから出てきた主婦も、ちょっとブルーなボサノバが背景に流れると、物憂げに憂いを秘めた、とても魅惑的なお方に見えてしまう。

               (蒔絵は、戦線に旅立った夫の帰りを、今日もひたすら、待つ)。。。。プロジェクトエーックス!

 

 向かい風で大変そうに歩いているおばあちゃんも、軽快なジャズがBGMに流れると、良き人生まだまだ毎日エンジョイ中!足があるうちゃ歩かにゃソンソン、とばかりに、楽しげな未来あるおばあちゃんに見えてしまったりする。

               (ここまで生きれたのも、神様皆様のおかげじゃもん!わしゃ幸せもんじゃ! これがヨネの口癖であった)。。。プロジェクトエーックス!

 

 アンニュイな音楽が心にジンと沁みてる時に、携帯で通話しながら歩く中年サラリーマンの後ろ姿が目に入ると、妙にセクシイに見えちゃったりするのも、音楽の不思議な相乗効果。

               (この日もまた、携帯のベルが彼を離さない。世界中に彼を必要とする人が、今日もいるのである)。。。プロジェクトエーックス!

 

 まあ実際はゴミだしルールを守らない常習犯主婦かも知れないし、借金まみれガードマンかもだし、おばあちゃんは超意地悪バーさんでご近所の嫌われもの、サラリーマンに至っては、飲み会でやたら、『君の手は冷たいねえ。心があたたかいんだね❤』とか、やたら部下女子の手を握りたがるセクハラ上司かもである。

にも拘わらず、それら全てをいい方向にチャラにしてしまう音楽のちからとは、なんというえげつないリセット効率であろうか。

 

 そんな音楽の力を借りまして、まあ実際は何処の馬の骨とも知れん私、マジ馬の骨のごとき私めがですね、なんと20日にライヴします。皆さん、見に来てね。

               (開演のベルが鳴る。順一はメンバーに声を掛けた。『じゃ、あとはよろしく、で!』))  

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。プロジェクトエーックス!

                    (ジャンジャンジャンジャン、スガシカオの音楽〜)