2014-01-15

18年前

 大阪でくすぶること10年あまり。

当時、大阪でバンドを組んでいた友人の一人が、30歳を契機に東京進出(関西人はこういう表現をします)をすると言い、ここで東京に出なかったらもう一生出る機会はないからと言い、はたと自分も考えました。

 

 大阪でもまあそれなりに、タレントさんのバックのお仕事とかは頂いてはいましたが、それで? と言う自分がいて、やはりここはひとつ、自分も上京(九州人はこういう表現をします)を考えるべき、という結論に達しました。

 

 フットワークが軽い30代だからこそ出来たと思う、再度の上京でした。

とりあえず引越先を確保するために出てきた、久しぶりの渋谷の街のネオンを山手線から眺めながら、とにかくとにかく、最初はここで生活の根を張ることからです。

実際、すでに生活の根を張っている車窓の下の都会の人達を眺めながら、うらやましく渇望した記憶があります。

 

 それから18年程経ち、お正月開け半月も経過したにもかかわらず、なーんかやる気にならなーい、とか、風邪ひいたー体だるいー、とか言って、ゆるゆるに過ごしている自分が現在おります。

とりあえず、生活できる居場所、仕事だけでも欲しい!と願ったあの純粋さは、どこへ行った?

と、ふと思いました。

 

 生活はできてる、音楽のお仕事も頂いてる、ライヴ活動もさせてもらってる。

有り難いと思いなさい!!!

渋谷のネオンの灯を、ボーッと眺めながら子供のように心細そうにしていたくせに、ちょーっと生活に慣れたからと言って、やる気にならなーいとか甘えたこと言うんじゃないわよ!(誰?)とか、18年前の若自分に激怒されそうな、いまの自分でした。

 

 思うのは、外に職場という居場所があって、自分のささやかなお城もあって、人とたまにはお酒なんかも飲めて、健康で毎日を過ごせてるのは、もう極上に有り難い、幸せなことですねー。

外に居場所があってこそ、コーヒーブレイクが出来るというこの贅沢さ。

と、いうことを最近よく思うからです。

 

 今いるその場所は、ありがたくも天が与えてくれた居場所だと思いませんか? 

やなことがあったり、テンパった時は、大きくフーッとため息のひとつでもついて、ちょっとコーヒーしましょう。

サボリなら、どんどんお付き合いしますよ。