こないだ、用事ついでに廃線跡を見てきました。
そこは横浜の港の近くなんですが、クルマ社会が到来する昭和40年ごろまでは、一帯アミの目のように、港中に貨物側線が張り巡らされていただろうと思われます。
まだ再開発されていない状態の時には所々、忘れ去られたかのようなサビた線路が、雑草の中に埋もれているのが散見されていたんですが、今は開発も進み、だんだんとそういう風景も、なくなってきてしまいました。
そのお気に入りの場所は、数年前はなんと道路上に、まだ堂々と廃線踏切があり、その先の線路も残存していました。
その先は、駐車場だったのですが、線路はそのまま、奥の施設の裏手に、伸びている様子でした。
なんだか、昔の栄華を極めた時を、彷佛とさせる風景で、今思い出しても、なんとなく懐かしいような気分になります。
ですが、再開発が進み、最近そのお気に入りの踏み切りがなくなっていたので、ここら一帯も小綺麗に舗装されるんだろうなあと、残念に思っていました。
ですが今回、なんとなく立ち寄ってみたところ、なんとあの廃線が、まだ奥の施設裏に生き残っていました。
かなりアスファルトで埋められてはいたのですが、そのアスファルトが切れたところから先に、ニョキッと、線路がまだ伸びています!
ちょうどポイントで別れる途中で、アスファルトから出てきていたので、妙にそそる感じでしたね。
奥に伸びている線路のエリアは、そのまま駐車場として、まだ利用されているようで、なかなか良い感じでした。
社会生活をささえていた、鉄路との距離が、今よりももっとずっと近かった時代から、人々の変遷を、ずっと見つづけていた廃線跡。
この慌ただしい現代に、ひそかに、昭和の風景が残っておりました。
街の片隅の線路