2003-12-01

昔の歩き方

 現代の人の歩きかたは、手足が交互に動きます。

でも昔の日本人の歩き方は、手足片側づつが同時に前に出る、いわゆる “なんば歩き”という歩行法だったらしいです。

 

 つい先頃、その歩き方のやりかた(妙ないいかた)というものを、私は実地に体験することができました。

師匠は剣道の有段者の方で、その方がおっしゃるには、

『現代人の歩き方は、手足を振り子のように使って、バランスを取る歩き方であるが、なんば歩きというのは、頭と肩を動かさずに、肘から下を足の動きに一呼吸おくれる感じで、添わせるように動かすと自然に歩ける。』

との事でした。

 

 実際に師匠の指導の下、やってみると、なんと超自然に歩けるんですよ、これがまたどこまでも。

しかもなんとなく、こっちの方が歩く速度が、早く感じましたね。

師匠がいうには、幼稚園とかで今でもよく、手と足を同時に出す子がいるらしいんですが、それはやっぱり矯正されるみたいです。

 

 でも昔の飛脚の人とか、東京-大阪間を3日で走破したらしいじゃないですか。

今ではとても不可能と思えますが、当時の日本人にとっては、それが当たり前でそれの秘密は、その歩行法にあると私は思います。

ですから、今もたまに何かの時に役にたつかな、と思って師匠に教わったなんば歩きを、ひそかに練習しています。

 

 人のいない場所で。

ものすごくヘンですから、この歩き方。

 

 

 

 

 

 

 

 

昔の日常においては、町働きする人以外の一般人は、走る機会はそうなかったらしい。

ので、そう言う人は走るのがヘタで、バンザイで逃げてます。