皆さん、寒いのと暑いのと、どちらが苦手ですか?
ま、暑すぎる場合はクーラーの聞いた部屋に退避すればよいですね。
寒すぎたら、帰ってキューッと熱燗を一杯、あるいは熱いお風呂に入る等、日本人で良かったと思える快感がありますから、逆に楽しく凌げます。
まあでも、そんな逃げ場があればの話で。
ある日曜日の寒~い朝のことでした。
その日は寒冷前線が関東平野を通過中で、しとしと冷たい雨が降っていました。
私はこの日は天候不良なので、愛車にて仕事場に向かうべく、東京駅の前を通過しました。
そしてその時に、あ、あ、あまりにも可哀相な光景を、目撃したのです。
皆さん、東京スカイバスというのをご存知ですか。
2階建てバスの屋根がないやつで、360度パノラマの青空のもと、東京名所を60分~80分程度の時間で、回ってくれるツアーバスのことです。
きっと目撃したのはツアー客の皆さんでしょう。
ツアーに組み込まれているから、中止したくても出来なかったのでしょう。
なんとそのバスは、風雨がだんだんと、だんだんとキツくなってくる中、お客さんだけ、2階の屋根なし吹きっさらしに。
ペラッペラな透明ビニール製カッパで、雨にずぶ濡れになりながら、皆さん一様にこの不幸な現実に耐えながら、東京観光をしておりました。
というか、誰も外なんか、見てませんでしたね。
ひたすら雨が顔を直撃しないように、寒風の中、仏頂面でうつむいておりました。
乗る前にコンダクターから雨カッパを支給されながら、皆さん、さぞかし心中は穏やかでなかったことでしょうね。
えっ?!、カッパ羽織ってツアーすんの???。。。。
運転手は1階のバス車内で、快適な暖房に包まれ心地よく、ルンルンに運転していました。
あのー、バス会社はさー、お客さんからお金貰っているのにー、冷たい寒冷前線の雨の下、そのお客さんをガンガン風雨に晒しながらコース巡りって。。。
いくらなんでもねえ。そりゃないよなあ!
いくらスカイツアーがウリとはいえ、そこは臨機応変、雨降ったらさー、いっしょに一階に入れてやろうよ。寒いぜぇ。
もうこの、あまりにも痛々しい光景に、あまりにもびっくりして、
『ヲイ、それはあまりにもないゼー!』
と、思わず一人大声を上げてしまいました。
そして次の瞬間、あまりにもありえない理不尽さの極みに、大笑いしてしまいました。
笑っちゃ悪いけど、すごい罰ゲームみたいな、、、
だってあの辛そうなお客さん達のしおれ方ったら。
あの不幸そうな風情を見てたらねえ。
大の大人が皆さん一様にしおれちゃって。
ツアーバスは、そんなずぶ濡れの人達を、屋根にたくさん乗っけて、東京都内をこれから景気よくグルグルグルグルグルコサミンに回る訳です。
思いやりのかけらもない、この仕打ち。
お金貰ってるのに、、、
道ゆくみなさん、絶対にビックリでしょうし、見られてるバスのお客さんは、寒いわ恥ずかしいわムカつくわで、屋根の上で負のテンション上がりまくりでしょうね。
さぞかし皆さん、前の晩から東京観光を、楽しみに楽しみにして来たろうに。。。
うう~ごめんなさい~。
おもてなしの心、なさすぎ。
スカイバスになり代わり、謝ります。
そして、それを見て、あまりの不幸さ加減に大笑いしてしまう非常識さ。
これも我ながら、謝ります。
でもやっぱり、思い出すたびに、今でも腹の底から笑っちゃうんだよなー。
あの極限なまでに、心の痛い風景。。。
あまりにも可哀相すぎて、笑っちゃうんだよなー。
ネタにしか思えない。どうしても。
皆さん、あのあとお風邪とかは大丈夫でしたか?
それだけが心配です。正直。
それとねー、スカイバスさんは、透明の屋根を早く購入するように。